「ゴールは5」は、 坂田吾朗氏や森山豊明氏らによる発案・工夫により、 連珠の四追い問題をパズルとして完成させたものです。 パズル専門誌「パズル通信 ニコリ」にかって(1992〜1998)掲載されていました。 最近ではニコリVol.130(2010春)の「なつかしのパズル特集」にあります。
「連珠世界」では、 1993.1に坂田吾朗氏による『私と連珠、「連珠世界」』の記事の中で 「ゴールは5」の誕生話や、 1994.7に同氏による『詰連珠改案 喜・怒・哀・楽 5』の記事の中で パズルとしての成立条件の厳しさの話題があります。 また、1997〜2001には問題例が、時に中断しつつも、継続的に掲載されていました。
「ゴールは5」のルールを、ニコリVol.130より引用しておきます。
連珠とは盤と石の違いの他に、
・最終局面は四三でなく達四か四々、
・禁手がない、
・長連は無効(長連ができても終了せず続行)
の点が異なります。
禁手がないため、
「禁手に嵌める」、「禁手を逃げる」といった連珠独特の醍醐味はありませんが、
単純化されたルールのために容易に理解できる形になっています。
なお、長連無効のルールを使うことで、連珠とは一風変わった手筋が出てきそうです。
坂田吾朗氏の1994.7の記事にあるように、
「ニコリ」が認めるパズルとして完成させる条件は厳しいものがあります。
・問題図で○×が同数
は止むを得ないとしても、
・四三を作った後に達四にする手は1通りに限る、
・使わない眠三が最終状態で残っていてはいけない
(達四にした手で眠三や三ができるのは許される?)、
があり、問題作者にとってはせっかくの好作品をボツにせざるを得ない場合もあるようです。
以下に本ページ管理者による「ゴールは5」作品集を掲載します。 不定期に追加していく予定です。他の詰連珠作品集と同様、 ブラウザ上で対話的に解いていく支援機能が用意されています。
「ニコリ」では、盤の大きさを原則11×11の大きさの11路としていますが、 ここではその問題の趣旨が成立する最小の正方形の盤を使って載せています。 ただし、ごく僅かな例外を除いて、11路の盤に埋め込むことは可能です。
問題の難易度(*)は、原則、
☆ :入門 (1〜5手で達四/四々)
★ :初級 (6〜10手で達四/四々)
★★ :中級 (11〜15手で達四/四々)
★★★:上級 (16手以上で達四/四々)
としていますが、
・手順等で工夫や技術が必要な問題については、★を増やす、
・一本道で単純な手順で解ける問題については、☆にする、あるいは★を減らす、
ことがあります。
(*) 読み切りではなく、
盤に並べて解く場合の難易度で考えています。