5ならべミニ
5ならべミニ に詳しくない方は、
以下の概要やルール等をまずご覧下さい。
既に遊び方をご存知の方は様々なレベルの図が用意されている
5ならべミニ 問題図
でお楽しみ下さい。
お持ちの碁石を使って楽しみたい方は、
六路盤 のpdfファイルをダウンロードし、
A5の (適当な色の) 紙に印刷されて使われると良いでしょう。
概 要
5ならべミニ は、
連珠 (五目並べ) のルールを単純化したものです。
6まで数えられるようになったお子さんが
やさしい問題図から難しい問題図へと少しずつ親しんでいってもらうことで
数に強くなり考える力をつける知育ゲーム・パズル
となっています。
また、一定レベル以上の問題図になれば、
深く考えることのできる大人も楽しむことができる
奥の深いゲーム・パズルとなります。
5ならべミニ では、
6×6の小さな盤に黒・白を配置し
(以降は 問題図 と呼びます)、
黒側から始めてそれぞれの色の石を交互に置いていって、
縦・横・斜めに5個連続して並べることを目指します。
- 2人で楽しむ時は、一方 (黒側) が5個並べることを目指し、
他方 (白側) はそれを邪魔しあるいは黒側より早く5個並べる
ことを目指すゲームとなります。
- 1人で楽しむ時は、白側にどのように邪魔されても黒側が5個並べることのできる
手順を見つけるパズルとなります。
例
様々なレベルの問題図の例が用意されており、今後も追加されていきます。
易しい例と少しだけ難しめの例を見てみましょう。
5ならべミニ のルール
は単純ですので、
これらの例からほとんど理解してもらえると思います。
不明の部分があれば、下にある
ルールの節で確認して下さい。
――― 易しい例 ―――
5ならべミニでは左図のように、
6×6の交点のある盤の交点上に予め黒石
(●)や白石
(○)を置いた問題図を並べてから始めます。
黒側から始めて交互に
●と
○を置いていって
(石を置くことを 打つ とも言います)
、
黒側は縦・横・斜めに5個並べることを目指します。
5個並んだものを
五
と言います。
白側はそれを邪魔して黒側が5個並べることのできない状態にもっていくか、
黒側より早く縦・横・斜めに5個並べることを目指します。
例えば黒側がAの点に
●を置いたします。Bの点にも
●がくれば横に五ができます
このように次に1個追加することで五になるものを
四
と言います。
しかし次の手番は白側です。
白側はそうならないようにBの点に
○を置いて邪魔することになるでしょう。
同じように、
黒側がBの点に
●を置いて次にAにも置いて5個並べようとしても、
白側はAの点に
○を置いて邪魔するでしょう。
黒側が勝つ良い方法は、左図のように黒1の点に
●を置くことです。次の
●をイに置いてもロに置いても五を作ることができます。
これも四の一種ですが、
このように両側が空いている四を特に
達四
と言います。
白側は1個の
○でこれを防ぐ方法はありません。
達四を作ることで確実に五を作ることができ、黒の勝ちが決まります。
例えば左図の黒1のように、黒側がこれまでとは違う点に
●を置いたとしましょう。
これは四ではありません。白側はすかさずAの点に
○を置くでしょう。
白の達四ができ、白側が先に五を作ることができ、黒側の負けとなります。
白側はBの点に
○を置いても良いでしょう。
少し調べてみれば分かることですが、これで黒側が五を作ることはできなくなり、
これも白側の勝ちとなります。
――― 少しだけ難しめの例 ―――
左の問題図で考えてみましょう。
黒側がすぐに達四を作ることのできる場所はありません。
●を最初に置くべき場所は図の黒1の点です。
次にAの点にも置ければ斜めに達四を作ることになり、そうなれば黒の勝ちとなります。
このように、次に達四を作ることのできるものを
三
と言います。
三を放っておくと達四を作られてしまいますので、
白側は例えばA点に
○を置いて邪魔をすることになるでしょう。
このように石を置くことを
止める、あるいは
防ぐと言います。
前の問題図でも四を止める例がありました。
白側は白1と三を止めました
(黒と同じ番号ですが、常に黒が先に打ちますので、順序は明白でしょう)。
三は止められましたが、黒側は次に黒2の場所に
●を置くのが良く、
縦に四、横に三を同時に作っています。
四を止めなければすぐに五を作られ、
三を止めなければ達四から五を作られますので、
白側は両方を止めなければ負けになりますが、
両方を止める方法はありません。
このように、確実に五を作る方法は、
達四を作る以外に、
四と四を同時に作る
(四々)、
四と三を同時に作る
(四三)、
三と三を同時に作る
(三々)
といった方法があります。
図のように黒1の四の後に黒2と三々を作っても勝てそうですが、
白1が三になっていて (ノリ手)、
黒2には白Aと先に達四を作られてしまいます。
白の四や三にも気を付けて、
そして同じようでも 手順 (打つ手の順序) にも気を付けて、
考える必要があります。
5ならべミニ のルールとレベル
ルール、用具
- 六路の盤と、
●
○の駒を使います。駒は交点に置きます。
-
●と
○が配置された問題図を与えて
●を持つ側(黒側)から打ち始め、
次に
○を持つ側(白側)が打ち、このように
●と
○とを交互に置いていき、
黒側は縦・横・斜めに連続してできるだけ早く5個並べることを目指します。
黒側が
●を5個並べられなくなった時、あるいは
白側が
○を先に5個並べた時は、黒側の失敗です。
白側は黒側が5個並べるのを妨げる、
あるいは長引かせることを目指します。
- 6個並べても勝ちにはならず、そのまま続けます。
- 1人で楽しむ場合は、黒側を勝ちに導くパズルと考えます。
- 2人で楽しむ場合は、
●と
○をそれぞれが持ち、
上記の意味で、
黒側が成功すれば黒側の勝ちで、失敗すれば白側の勝ちとします。
白側が勝った場合は、
●と
○とを交替し、同じ問題で対戦します。
用語
五 |
縦・横・斜めのいずれかに同色の石が連続して5個並んだもの |
四 |
1個の石を付け加えることで五ができるもの |
達四 |
両側が空点の四 |
三 |
1個の石を付け加えることで達四ができるもの |
四々 |
2つの四が同時にできたもの |
四三 |
四と三が同時にできたもの |
三々 |
2つの三が同時にできたもの |
長連 |
縦・横・斜めのいずれかに同色の石が連続して6個並んだもの |
打つ |
石を置く動作。
着手する、とも |
防ぐ |
相手の目的を邪魔する動作。
止める、とも。特に、相手の四や三等の追い手に対しての動作 |
ミセル |
次に四々、四三または三々を作るぞ、と打つこと。そのような着手を
ミセ手という |
四追い |
四の連続で着手すること |
フクム |
四追いで勝つぞ、と打つこと。そのような着手を
フクミ手という |
追い手 |
四、三、ミセ手、フクミ手の総称 |
呼手 |
追い手ではない攻めの手 |
ノル |
相手の攻めを防ぎながら、逆に四や三等の攻めとなる着手を打つこと。
そのような手を
ノリ手という |
(注) 上記用語は連珠でも、次の例外を除き、同じ意味で使われます。
例外とは、「次に三々を作るぞ、と打つ手」で、連珠ではミセ手に含みません。
従って、そのような手を打ってもミセルとは言いませんし、
そのような手は追い手にも含まれず呼手に分類されます。
レベル
全問題図は レベル と呼ばれる数値で分類されています。
問題図には必ず黒側に勝ち手順があり、
黒側と白側がともに最善を尽くした場合、
問題図に示されるレベルの数だけの
●を使った時に五ができます。
白側が最善を尽くさなかった場合、
レベルの数より少ない
●で五ができることがあります。
黒側が、あるいは
黒側と白側がともに最善を尽くさなかった場合、レベルの数より多い
●で五ができることがあります。
レベル情報を無視して使わないのも1つの方法ですが、
次のように使うことも可能です。
- ヒントとして使う:
必要な黒石の上限が分かっていることは勝ち手順を考える上で参考になるでしょう。
- 黒側と白側の成功・失敗の基準として使う:
そのレベルだけの
●を使う前に黒側が5個並べた場合、
白側が最善の方法で邪魔しなかったことを示し、
白側の失敗ですので、白側にペナルティを与えてもよいでしょう。
他方、レベルより多くの
●を使って5個並べた場合、
白側にも失敗があった可能性があるのですが、
黒側には無駄な着手のような失敗があったと思うのが自然です。
黒側にペナルティを与えてもよいでしょう。
連珠との主な違い
- 盤の大きさが違います。
連珠の盤は15×15の大きさです。
因みに、囲碁は19×19です。
- 禁手がありません。
三々や四々は、黒・白どちらも打つことができます。
それらを打つことで、一方の勝ちになることがあり得ます。
- 長連は禁手でも勝ちでもありません。
長連を作っても無視されるだけで、対局は続行されます。
- 五を作るまでに使う石数が重要です。
例えば、長い四追いより、三・四々のように、少ない石数で五を作る手順が優先されます。
関連資料
本ページ以上の情報はありませんが、
いくつかの問題例も含め簡潔にまとめた小冊子を用意しました。
よければこちらもご覧下さい。
(以下のリンクは、pdfファイルへのリンクです。)
5ならべミニを紹介する小冊子です。
A5サイズ8ページ ( + 印刷用の六路盤ページ) になっていますが、
両面印刷で4枚のA5紙の冊子か、
A4に左右割付け印刷(両面で2枚)することを想定しています。
【 連珠世界誌2017年2月号で
「知的ゲーム・パズル レッツ5ならべ」の仮称で
紹介したものですが、名称から内容をより理解できるよう、改名しています。】